米沢住YONEZAWA-JYU

ずっと好きだったことが
移住先で仕事になりました

暮らしのーと
ずっと好きだったことが<br />
移住先で仕事になりました
17.
Nobuo
Sugiura

杉浦信雄 さん

杉浦信雄 さん
福島県福島市出身
50代

昆虫採集がつないでくれた、米沢との縁

2023年1月に山形県米沢市へ移住し、現在は「よねざわ昆虫館」で地域おこし協力隊として活動するのは杉浦信雄さんです。
主な仕事は、収蔵されている昆虫標本の維持管理や展示の設営、展示している生体昆虫の世話、そして来館者へのガイド。昆虫の状態や季節に合わせた環境づくり、子どもたちの目線に立った説明など、細かな気配りが求められます。
よねざわ昆虫館には、特に10歳以下の子どもと、その家族が多く訪れるそう。
「大人以上に知識が豊富な子どももおり、好きなことに情熱を燃やしている様子をみると、米沢の未来もよくなっていくと感じます」

そんな信雄さんと昆虫との出会いは、小学1年生の夏でした。
お小遣い150円を握りしめて、ノコギリクワガタを買いに行った日のことを、今でも鮮明に覚えているといいます。
「あの時のどきどき、わくわくは、今でも忘れられません」

学生時代も社会人になってからも昆虫採集は変わらない楽しみでしたが、昆虫は「あくまでも趣味」と位置づけ、米沢に移住する前は鉄道に関する仕事をしていたそうです。

しかし、社会人になってからは、引きこもりがちになってしまった時期もあったという信雄さん。外に出ることが億劫になり人と会うのもつらかった時期に、再び外へ連れ出してくれたのが昆虫採集でした。
森や川へ足を運び、虫を探す時間は、気持ちを少しずつ前向きにしてくれたそうです。
昆虫は、単なる趣味ではなく、心を立て直すきっかけでもありました。


人生の転機となったのは、小国町で昆虫採集をしていたときに出会った昆虫愛好家との交流。
同じ“好き”を持つ愛好家たちとの語らいは、「とても幸せな時間だった」と振り返ります。
この出会いをきっかけに昆虫好きが集まるコミュニティへとつながっていき、自然と米沢やよねざわ昆虫館に通い詰めたそうです。
「ここには、自分と同じように昆虫が好きな人たちが集まっている」

やがて、よねざわ昆虫館で活動する地域おこし協力隊の募集を知り、「ここで昆虫と関わる仕事がしたい」という思いがはっきりと形になり応募に至りました。

肩の力を抜いて暮らせるようになりました

米沢での暮らしは、少し歩けば山があり、季節が移ろうたび景色や空気の変化を感じることができます。長く昆虫採集を続けてきた信雄さんにとって、この環境はとても心地よいものだといいます。
仕事以外の時間では、地域の行事やご近所付き合いも大切にしてきました。移住後には、まず地域の一員になろうと隣組(町内会より小さなご近所さん数世帯の組織)の活動に参加し、地域の人たちと顔を合わせる機会を少しずつ増やしていきました。


「ここで暮らすなら、まずは地域の一員になることが大事だと思いました」
移住者として特別視されるのではなく、同じ地域で暮らす一人として関わること。その積み重ねが、今の穏やかな日常につながっています。
印象に残っていることは、小正月の伝統行事で門松やしめ飾りを燃やし、その火で餅を焼いて食べ、無病息災を願う行事を指す「さいど焼き」。
地域の方と飲み食いをすることで、自然と会話が生まれ、少しずつ顔と名前が結びついていきました。
「さいど焼きが人の温かさを教えてくれました」


ただ、米沢の冬は楽しいことばかりではありません。
「米沢は、自然が好きな方にはぴったりの場所だと思います。私の地元は雪が少なかったので、こちらでの冬の暮らしには苦労をしました。雪かきの大変さは想像以上ですよ。雪に適応できないと苦戦する方もいると思いますが、それを打ち消すほどの自然が魅力です」

こう語る信雄さんは、2025年12月末で地域おこし協力隊の任期を終えます。卒業後も米沢に残り、昆虫に関わる仕事を続けていきたいと意気込みます。
小学1年生の時に感じた「どきどき・わくわく」を胸に秘めミッションに取り組む信雄さんは、今でも初めてノコギリクワガタを手にした”信雄少年”そのものに感じました。

暮らしのーとは、米沢のいろんな暮らしを集めています。あなたの叶えたい暮らし、理想の米沢ライフについて、ぜひ米沢市の移住相談窓口まで教えてください!もしかすると、直接もっと深い話を聞いたり、新たな出会いにつながるかも。

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